カードローン借入の平均額は?どんな理由で借りている?
これからカードローンを利用しようと思っている方の中には、借入をしている人たちがどれくらいの金額を借りているのか、どんな理由で借りているのか気になる方もいると思います。
実は、消費者の借入実態は定期的に全銀協や金融庁によって、意識調査による統計が行われています。
そこで、ここでは平成30年1月18日に全銀協にまとめられた「銀行カードローンに関する消費者意識調査に関する報告」を基に、借入平均額や主な資金用途について簡単にまとめています。
統計の対象は、20〜69歳までの一般的な男女10,000人です。
(*マスコミ・広告・市場調査関連や金融関連業界で、本人または同居家族が働く場合は除外)
借入平均額と借入目的(理由)にこのページでは重きを置いて解説する為、実際の統計結果の順番通りではないので、全てのデータが見たい場合は全銀協の公式サイトでご確認ください。
カードローンを利用している人はどれくらいなのか?
カードローンでの借入に今一歩踏み出せない方は少なくないです。
また、借入利用をしていても、出来れば借金をしたくはなかったけどやむを得ず…という方も同様といえます。
それは「借入種類別の利用意向」という統計項目の結果からもうかがえるでしょう。
特に、消費者金融からは借りないように…という方が多いようです。
やはり安心感があるからか、借入を前向きに考えている割り合いは銀行が一番となっています。
銀行での借入意向だけを見るなら、全体の半分ほどの方は「いざ!という時は借りても良いかも」と思っているようです。
その為、どうにも収支が立ち行かない場合や外せない費用などにおいては、借入を検討しても良いといえるのではないでしょうか?
そこで、借入平均額の統計の前に、どのくらいの人がカードローンなどの借入をしているかにも目を通しておくと良いと思います。
10,000人中銀行カードローンを利用している方が1,206人(12.1%)、消費者金融が911人(9.1%)、クレジットカードキャッシングが1,531人(15.3%)という結果が統計では出ています。
単一での回答なので全体合計で、借入をしたことがある方はは3,600人以上いるといえるでしょう。
つまり、統計対象者の約3割ほどは借入の経験があるわけです。
上記の画像のグラフでは、借入を利用したことがある方で残高がまだある方の数も明示されています。
ところで、統計ではクレジットカードのキャッシングを利用している方が一番多いですが、金利を考えると銀行カードローンで借りた方が得です。
クレジットカードは借金という感覚が薄いからなのか、意外と借入先として多くの方に利用されているようです。
カードローンでの借入額は何円が平均?
さて、では本題の借入額の平均は統計結果では以下のようになっています。
借入の種類別の借入平均額は約110万〜150万円となっており、いずれの借入種類でも平均額は200万円には届いていません。
また、借入残高保有者の方が借りた総借入残高は、50万円以下の割合が一番多いです。
時に、平均借入額が51万〜200万円以下の時に消費者金融での借入割合が銀行を上回っているのは、おそらく総量規制例外貸付での借り換え・おまとめが影響している事が考えられます。
上記の結果から、カードローンで借入出来るのは200万円くらいまでが平均といえるでしょう。
現在借りている方の残高の割合を参考にしてカードローン審査に臨むなら、50万円以下の借入ならそこまで難しくないといえるでしょう。
そして、借入希望額の一定上限として200万円があげられ、200万円以上は何かしら審査でよほど有利になる状態でなくては、借り入れが厳しいと考えられます。
そもそも、消費者金融やクレジットカードキャッシング枠を利用する場合は、総量規制により借入額が年収の3分の1までに限られます。
銀行も昨今は審査の上で、借入側の年収の2分の1を貸付限度額の基準としているので、例えば200万円を超えて300万円を借りようと思うなら、自身の年収が最低でも600万〜900万円以上なくてはいけません。
その様な審査通過できるかどうかの具合もあってか、基本的には借り入れ額の平均は少額に集中しています。
ちなみに、借入利用者の年収に対しての借入額の統計は以下の通りです。
上記の銀行カードローンでの借り入れ総額の割合が年収の3分の1以下が多い事から、総量規制が関係ない銀行カードローンであってもやはり高額を借りる方はあまりいない事が窺えます。
先述した全体的な消費者統計結果として、出来れば金融機関からの借り入れはしたくない。という割合が多い事からも、やむを得ず少額をカードローンやクレジットカードで借りている方が少なくないと考えられるでしょう。
どの金融機関であっても、一番割合が多いのは、1万円〜10万円以下の割合ですから、基本的には「緊急で2〜3万円が必要!」という事で借りる方が多いのかもしれません。
加えて、詳細は後述しますが、借入を利用した動機という項目の結果では、日常的に必要性のある以下のような理由が多くの割合を占めています。
- 日常的な生活費の支出増加を補うため
- レジャー・趣味・娯楽を楽しむため
- 給与・ボーナス前の一時的な資金不足を補うため
- 冠婚葬祭・医療費の負担軽減
- クレジットカードの引落し負担の軽減
特に銀行カードローンの利用者の方は、上記のような理由で借入に至った方が多いようです。
日々の支出や急な出費の補填という事であれば、確かに何百万円という金額を借りる必要はないでしょう。
ちなみに、消費者金融やクレジットカードキャッシングなど貸金業者から借りている方は、銀行カードローンの利用者と比較して、「ギャンブルのために」といった項目の割合が若干多くなっています。
複数借入をしている人はどれくらいいる?
既に借りている他に、追加でローン契約などを考えている方は、借り入れをしている方で複数から借りている割合はどのくらいかも気になることでしょう。
基本的には1社での借入に留めている方が多いようです。
ただ、銀行と貸金業者両方を利用している方は、多いと3社契約している事も少なくないといえます。
銀行カードローンを利用している方の中で、半数ほどは複数借り入れしているのに対して、貸金業者だけを利用している方も6割以上いるのは意外な結果といえるでしょう。
ただ、銀行カードローンでの限度額増額に失敗して、新規で貸金業者から借り入れをする。というパターンは少なくないので、あり得なくない結果ではあります。
ちなみに、いまさらな説明かもしれませんが、クレジットカードのショッピング枠やリボ払いは借入に含まれません。
しかし、同じクレジットカードでもキャッシング枠は借入件数にカウントされます。
その為、消費者金融や銀行のカードローンなどで借りているわけではなく、クレジットカードだから借金じゃない!と思っている方は、大きな勘違いなので考えを改めた方が良いでしょう。
どんな人がどんな目的・用途でカードローン契約するのか?
借り入れをしている方が、大体どのくらいの金額を借りているのか平均が分かったところで、どんな人がどんな目的・用途で借金をしているのか?という事についても知りたくはないでしょうか?
借入平均額が少額である。という点で先述もしたように、基本的には生活を送る上での出費に対する補てんが大きな割合を占めている事は以下の統計結果から分かります。
生活費の次に目に付くのは、クレジットカードの支払いとレジャーや趣味という理由での借入です。
レジャーや趣味を理由とした借入は、カードローン申し込み時にもわりと印象が良い傾向にあります。
というのは、一度借りた後すぐに返済する可能性が高く、金融機関としては回収率が良いと見込めるからです。
その点、クレジットカードの支払い含む、他のローンへの支払いや返済は、本来避けた方が良い用途といえます。
支払いや返済が既に出来なくなっている状態で借入先を増やすのは、自転車操業となるのでおすすめしません。
また、クレジットカードの支払いに使っていても、キャッシング枠ではなくショッピング枠の方の支払いのための借入だから大丈夫!という認識も危ういです。
統計結果からもうかがえるように、本当にお金が必要な時にはカードローンで少額を借りるのも悪くはありません。
ただ、借入をする際の目的などに十分気を付けて、返済できる範囲を考えてなるべく借り入れ件数を増やさない事が大切といえるでしょう。