総量規制の適用、例外と除外の違いについて

わからない

 

総量規制とは、貸金業法(第13条の2第2項)で定められている多重債務の予防のため設けられた規則です。
2006年に改正され、2010年より施行されています。

 

貸金業法は、貸金業者に適用される法律なので、総量規制も貸金業者にたいするものです。

 

総量規制が適用される貸金業者とは、具体的に何か?といえば大きく区分すると以下の通りです

 

総量規制の対象
  • 消費者金融
  • クレジットカード会社(キャッシング枠のみ)
  • 信販会社

 

カードローンでは、主に消費者金融に適用されるもので、1社で50万円を超えるもしくはいくつかの会社からの借り入れ総額が100万円を超えた場合に、収入証明書による年収の証明が必要になります。

 

そして一番重要なのが、収入の1/3以上の金額が借り入れ出来ないというものです。

 

銀行は銀行法、クレジット会社(信販を含む)は割賦販売法が適用されているので、総量規制で融資の額を限定されることはありません。

 

しかし、クレジットカードに付けることの出来るキャッシング機能に関しては、総量規制に則って借り入れ出来る金額が規制されます。

 

総量規制に違反する貸付をした際、貸金業者は行政処分の対象となります。

 

その為、正規の貸金業者が借り入れ利用者に総量規制の範囲を超える貸付をすることは、原則ないといえます。

 

消費者金融の中には、銀行傘下となっている銀行系消費者金融もありますが、銀行系とはいうものの業態としては貸金業者なので、総量規制の対象となります。

 

総量規制は確かに借り入れをする側にも影響のある法律ですが、基本的に貸金業者が過剰貸付をしないようにする規則です。

 

その為、総量規制を超えた金額で、借り入れ利用者が消費者金融カードローンに申込んだからといって、何か罰則が課せられるわけではありません。

 

罰則があるのは、申し込まれた金額を総量規制を超えた貸付だと分かっていながらした場合の貸金業者だけです。

 

ただし、総量規制を超えた金額で申し込んだ場合、消費者金融カードローンの審査に通ることはないです。

 

総量規制例外貸付となる借り入れは?

 

基本的には、消費者金融での貸付にはついて回るルールですが、様々な状況や利用目的を見越して適用されない場合もあります。

 

その総量規制が適用されないものを総量規制対象外と一般的に言いますが、対象外の中でも例外と除外の二つに分かれそれぞれに違いがあります。

 

例外貸付とは、たとえ借入額が収入の1/3以上になっても返済能力を見越した上で、特別に貸付が認められる際のことを指します。

 

本来は総量規制が適応される金融取引が、主に人が生活を営む上で危機に瀕す恐れのある場合と、総量規制としないほうが借り入れ側にとって有利になる場合(規制自体が過剰な貸付による借主の破産を防ぐために制定された為)などが特別に対象外となるものです。

 

総量規制の例外とされる事例は以下の通りです。

 

総量規制例外貸付にあたるもの

  • 必要最低限の生活(憲法第25条の生存権が定義するもの)に影響を及ぼすような緊急事での貸付。高額医療費なども。
  • 確立された企業とは違い、銀行からの貸付が見込めない個人事業主への貸付。
  • 借主が有利となる借り換え、おまとめローン。
  • 専業主婦の配偶者の年収と併せての貸付。
  • 別に融資が決まっているものの、それが必要なタイミングで手元になかった場合に借り入れた、一時的なつなぎ資金

 

ただし、実際には特例であるという証明が難しいため実際に例外として対応しているものは、借り換えやおまとめローンなどに限られてきます。

 

例外貸付での借り換え・おまとめローンは、貸金業法に基づく借り換え専用ローンとして消費者金融で扱われていることが多いです。

 

しかし、おまとめローン契約をする場合は、金利が低くローンを一本化した際のメリットが強いので銀行で借り換えをする方がオススメといえます。

 

また、例外で総量規制以上に貸付をした後に、さらに直ぐ総量規制の対象になる貸付は出来ません。

 

借入ができるのは、例外貸付で融資を受けた分も含め、年収3分の1未満になったときです。

 

その場合でも借入の審査がありますので、必ず借入額が年収の3分の1未満になったからと言って、枠内で追加融資を受けられるわけではありません。

 

総量規制例外貸付は、一応は消費者金融での正規の借り入れとして認められていますが、緊急の高額費用や配偶者貸付、つなぎ資金での利用はし難いといえます。

 

というのは、通常の借り入れ契約と違い必要な書類が多く、本当にそれらの資金用途として利用するかどうかの証明が難しいからです。

 

また、緊急の高額費用や配偶者貸付、つなぎ資金という資金用途なら、貸金業者よりも銀行の融資の方が向いています。

 

その為、基本的には、銀行での借り入れが出来なかった場合に、消費者金融などの貸金業者で年収制限以上の借り入れが必要な時の非常策というように考えておくのが良いでしょう。

 

総量規制で専業主婦の借り入れは難しくなった

 

貸金業法改正前は、団地金融などといって、貸金業者がわざわざ訪問して促している時期が過去にはありました。

 

その為、勤め人よりもはるかに在宅している確率が高い、専業主婦の方は割と容易に借り入れが出来たのです。

 

また、団地族というのは、その時代の富裕層であった為、貸金業者もそのように積極的に貸付行脚をしていました。

 

しかし、法改正後は、原則、貸金業者による訪問販売は禁止され、総量規制によって自身に安定した収入のない専業主婦(または主夫)の方は、簡単に借り入れが出来なくなりました。

 

一応は、例外貸付の配偶者貸付が法律上認められているものの、原則、大手消費者金融などでは自身に収入のない専業主婦の方への貸し付けは行っていません。

 

万が一、主婦の方が消費者金融で借り入れをしたい場合は、パートなどをして自身の安定した収入を獲得するしかありません。

 

総量規制対象外である銀行カードローンであれば、配偶者の方の年収を目安に借り入れが出来ますが、金額は最高で30〜50万円と限られてきます。

 

加えて、昨今銀行の過剰貸付が指摘され、銀行カードローンの中には自主規制として専業主婦貸付を止めた銀行もあります。

 

その様に、現代では専業主婦の方がカードローン契約をするのは難しくなっているのです。

 

総量規制徐外貸付となる借り入れは?

 

除外は例外と区別されています。

 

総量規制の除外とはそもそも、総量規制にまったく関わってこない貸付のことを指します。

 

これらは、総量規制の対象になる債務の残高を貸付側がカードローン審査で照会する際に、含まれないものとなります。

 

総量規制徐外貸付にあたるもの

  • 自動車や不動産などの購入時の担保貸付け
  • 有価証券(株式や手形、小切手など)を担保にした借り入れ。
  • 不動産の売却代金で返済可能な借り入れ。
  • 法人への貸付。規制は個人への貸付にかかるものである為 (個人事業主は先述したように例外になる場合も)

 

車や住宅(リフォームも含む)など目的が明確で尚且つ、生活に必要でどうあっても高くついてしまうものに関しては除外になります

 

そして、除外の場合は総量規制以上の貸付をした後でも、総量規制の対象となるような貸付が出来ます。

 

ところが、総量規制の年収の1/3という額は一般的な利用者の年収と金利、返済期間を使って計算で割り出された、平均して無理なく返済可能な範囲として提示されているものなので、余力がみられる返済能力またはそれに見合うものがある場合にそれ以上の額が認められると思っていたほうがいいでしょう。

 

ただ、法律では規制はされていません。

 

以上、対象外の区分を簡単にまとめましたが、総量規制の例外貸付として穴を縫って大きな額を借り入れるよりも、そもそも除外貸付となっている融資を上手く使ったほうが無難といえそうです。

 

ちなみに、奨学金も総量規制の範囲ではないので借入残高が総量規制によってカウントされることはありません。

 

総量規制適用外の銀行でおまとめローンをするメリットは?

 

例外貸付のところで少し触れましたが、借り換え・おまとめはどうしても除外貸付のローンにする必要はありませんが、おまとめローンを契約するなら適用外の銀行がオススメです。

 

その理由を簡単にまとめると以下の通りです。

 

  • 銀行カードローンの方が低金利
  • 総量規制以上の金額が借りられる
  • おまとめ後も追加融資が受けられる

 

おまとめローンは残高が高額になりがちなので、返済していくにあたって出来れば利息額が少ない方が、借り入れ側としては楽なはずです。

 

利息を少なくするためには、低金利なローンでkウィ約する必要があるので、消費者金融よりも銀行が向いているといえます。

 

また、例外貸付で借り換え・おまとめをした場合、総量規制以上の金額が借りられるのは契約時だけですが、除外貸付の場合は契約後も年収の3分の1以上の借り入れが可能です。

 

その為、除外貸付でおまとめローン契約をすれば、借り換え後の追加融資も受けられます。

 

確かに、借り換え・おまとめ後は出来れば返済だけをした方が良いのですが、例外貸付のように契約の上で返済一徹となってしまうと、万が一借り入れが必要な時に困る可能性が否めません。

 

特に、おまとめローンは完済までに時間がかかることが多いので、何かあった時には少しでも追加借り入れが出来た方が安心といえるでしょう。

 

借り換え・おまとめという部分では、ひとえに総量規制適用外といっても、例外貸付と除外貸付で違いが大きいのでよく理解しておく必要があるといえます。

 

保証会社が消費者金融の銀行カードローンは総量規制対象?

 

昨今、消費者金融やカード会社、信販会社は、銀行カードローンの保証会社をしていることが多いです。

 

すると、貸金業者は総量規制の対象となるので、銀行カードローンでも消費者金融などが保証会社をしているものは、除外貸付にならないのでは?と心配な方もいるでしょう。

 

ところが、保証契約に関しては総量規制の範囲ではないので、例え、銀行カードローンの保証会社が貸金業者であっても総量規制の対象にはなりません。

 

あくまで、消費者金融などの貸金業者と直接、金銭消費貸借契約をする場合のみ総量規制は適用されます。

 

過払い請求可能なら新規借り入れが要らないかも!?

 

ちなみに、総量規制前までは何とか高額の借り入れが出来ており、借金を借金で返済していた方(多重債務者)は、債務整理(任意整理と特定調停が主)による過払い金の払戻しで、総量規制にひっかかるような新規の借り入れ分がなくても済むかもしれません。

 

しかし、この場合は利息制限法と出資法の上限金利の間で請求出来るのか出来ないのかどっちつかずになってしまった所詮、グレーゾーン金利を払い戻すので改正法施行前の借金にかかった利息に限ります。

 

そして、この過払い請求は業者との最終取引から10年以上経っているものは請求が出来ません。

 

また、既に倒産してしまっている貸金業者への過払い請求も同じく出来ません。

 

例えば、法改正前までは大手消費者金融だった武富士に債務があった方は、残念ながら現在(2017年3月)既に請求が不可能です。

 

この方法を考えている場合は、早めに個人情報照会のち弁護士など専門家に相談しましょう。